小湊集落で出張商店街

「なぜまち商店街in小湊」で宝釣りゲームを楽しむ買い物客ら

奄美市通り会連合会の5店舗
買い物や歌謡コンサートでにぎわう

 奄美市名瀬の奄美市通り会連合会(森幸一郎会長)加盟の5店舗による「なぜまち商店街in小湊」が29日、同市名瀬小湊の「小湊へき地保健福祉館(小湊集会所)」であった。集落民ら約100人が来場し買い物を楽しんだほか、島内で活躍する歌手による歌謡コンサートも行われ、新民謡などに聴き入った。

 イベントは、商店街に足を運ぶ機会の少ない地域住民らにも、商店街の良さを知ってもらい、買い物を楽しんでもらおうと同会の加盟店らで企画。▽東京堂▽三洋薬局▽洋菓子の店シューベル▽川畑呉服店・紬レザーかすり▽セントラル楽器―がそれぞれの店舗で扱っている商品などを持ち寄った。

 東京堂は文房具や子どもたちに人気のキャラクター商品などをセットにして、宝釣りゲームを実施。1回500円のゲームを楽しむ子どもたちの笑い声が会場に広がった。

 紬レザーかすりは、大島紬や天然皮革の商品を出品。カプセルに入ったオリジナルのキーホルダー(全7種類)が当たる「ガチャガチャ」ゲーム(1回1000円)などを楽しむ高齢者の姿もあった。同店を経営する川畑裕徳さん(46)は「イベントが商店街に遊びに行くきっかけになればうれしい。これからもいろんな地域に出向いて商店街の魅力を伝えたい」と話した。

 会場には親子連れや孫を連れて買い物を楽しむ高齢者の姿もあり、三洋薬局を経営する東耕世さん(46)は「薬など全ての商品を持ってくることはできなかったけど、少しでも地域の人たちが買い物を楽しんでらえたらうれしい。直接触れ合うことで、実際に店舗を訪れる時も入りやすくなるのでは」と話した。

 会場を訪れた小湊町内会の栄嘉弘会長(70)は「今年初めに集落内に1軒だけだった商店が閉店し、買い物などに不便を感じていた」と言い、「1日のみだが、住民たちも久しぶりに買い物や会話を楽しんでいるようだった。不便さが全て解消されるわけではないが、これからも時々こうしたイベントを開いてもらいたい」と話した。

 イベント中には、歌謡コンサートも行われ、セントラル楽器からCDなどを発売している地元の歌手3人が歌声を披露。来場者は懐かしい新民謡のメロディーに手拍子などをして楽しんでいた。