大和村・国際交流事業

台湾の中学生たちと英語での意見交換を通し交流を深めた生徒たち(29日、大和村役場)

英語でプレゼンテーション
中学生らが台湾姉妹校とオンラインで

 大和村が2023年度から始めた国際交流事業(台湾研修)の一環、「オンライン交流学習講座」が29日、村役場であった。大和中学校の在校生6人をはじめ、奄美市内の生徒ら含む計10人が参加。保護者や教諭らが見守る中、台湾の生徒らと英語によるプレゼンテーションを通し、交流を深めた。

 同事業は村内の中学(大和中)2、3年生の希望者を対象にした村単独の取り組み。昨年12月、台湾へ生徒13人が派遣され、台北市立建成国民中学と同校が姉妹校提携を締結した。

 学習講座は継続的交流が目的。大和中で事前学習を含め計4回開かれ、本講座には奄美市名瀬の大島高校、金久中学校の生徒らも参加。持続可能な開発目標(SDGs)「飢餓をゼロに」を課題に英語でプレゼンテーションを行い、フードロスの現状について意見交換。「MOTTAINAI」(もったいない)など日本発の環境保全活動を発表した。

 建成国民中学は、英語の上級クラス12人が3グループに分かれ、自国の取り組みを発表。「役場の冷蔵庫で賞味期限が切れそうな食品を保管し、必要な分を分け与える」など台湾での実例を伝えた。

 金久中は今年、海外参加を含むプレゼンテーション大会の日本部門で1位となった生徒3人が流暢(りゅうちょう)な英語で、アマミノクロウサギのロードキル(事故死)対策を紹介。双方が母国語を介さない中、互いの様々な文化や歴史、風土について、理解を深めていた。

 昨年の台湾研修にも参加した、大和中3年の川下粋(いなせ)さん(14)は「台湾の中学生たちは英語が上手で驚いた。理解できた部分もあったが、もっと勉強しようと思った」と意欲を見せた。 

 2年に1度実施される同事業は、次回25年度の派遣を予定している。