スポーツ交歓「古北戦」

古仁屋高校1年の山久碧斗さん(最前列)は3年生の助っ人で登場。勝利を呼び込んだ


勝っても負けても笑顔(2日、名瀬総合運動公園)

綱引き(男子)は1年生が大活躍
応援も白熱

 奄美大島の北と南に位置する2つの高校のスポーツ交流交歓会「第19回古北戦」が2日、名瀬総合運動公園であった。奄美市笠利町の大島北高校(有川美智代校長、生徒158人)と瀬戸内町の古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒89人)の生徒が3競技で真剣勝負、客席の応援も白熱した。

 古北戦は南北両校が、競技や応援を通して団結力を高め、交流を図る目的で毎年開催されている。今年のテーマは「燃やせ闘志 見せろ魂」。

 開会式で大島北高校の有川校長が「勝ち負けも大事だが、相手校の生徒10人と話をする機会を作って」とあいさつ。大島北高の生徒会副会長で3年の早口海愛(みあい)さん(18)が「スポーツと応援を通して交流し青春の思い出を作ろう」と呼び掛け競技がスタートした。

 古北戦恒例となったドッヂビー(ソフトディスクを使ったドッジボール)では、2階席で応援する生徒たちがペットボトルを打ち鳴らし個性的な応援合戦を繰り広げた。

 大島北高2年・林心美さん(16)は「古北戦は楽しく盛り上がる。ゲーム中は難しいが、昼食時間に積極的に声を掛けてみたい」と話した。

 男女別学年対抗の綱引きは、互いの意地がぶつかりさらに盛り上がった。

 1年男子で勝ったばかりの古仁屋高の山久碧斗(あおと)さん(16)は、吹き出す汗を拭う間もなく3年男子の一戦に駆り出された。最前列で必死に綱を引き勝利を呼び込んだ瞬間、同級生たちがどっと会場に流れ込み立役者をねぎらった。

 バスケット部所属、186㌢、95㌔。山久さんは「1日に2勝でき最高。友達が駆け寄って祝福してくれた。気持ちよかった」と満面の笑顔を見せた。

 古仁屋高の米澤校長は閉会式で、「はつらつとしたプレーで笑顔にあふれていた。若い力で北と南から奄美大島を盛り上げていこう」と締めくくった。