新たな町誌「和泊町の歩み」刊行

5月末に刊行される町誌「和泊町の歩み」(提供写真)

町制施行80周年記念事業
今月23日まで先行予約受け付け

 【沖永良部】和泊町の新たな町誌「和泊町の歩み」が5月末に刊行される。それに合わせて、今月23日まで先行予約を受け付けている。

 同町では、1984年に町誌「民俗編」、85年に町誌「歴史編」の2冊を刊行。新たな町誌の完成は39年ぶりで、町制施行80周年を記念して2021年度から編さん事業に取り組んでいた。

 「和泊町の歩み」は、町誌「歴史編」を全面改訂し、85年以降の町の産業の変化や行政の推移、各分野における研究成果などを追加した。自然編、考古学編、中世編、近世編、近現代編、町制施行後の和泊町編の全6編で構成されている。

 自然編は、島の成り立ちや地質、動植物をオールカラーで掲載。考古学編は、縄文時代から近世までの発掘調査の成果や近世遺跡の特徴などをまとめた。中世編では、琉球北山王国との歴史的なつながりと世之主伝説を取り上げている。近世編や近現代編では資料を詳しく分析し解説。町制施行後の和泊町編では、農業や商工観光業などの変遷を記した。

 和泊町の歩み編さん室の木場浅葱さんは「多くの研究者や町民の協力のおかげで刊行することができた。町誌が広く活用されるよう一人でも多くの人に読んでもらい」と話した。

 B5判、971㌻。1000部を刊行し、そのうち約600部を販売予定。先行予約の締め切りは今月23日の入金完了分までで、税込み4000円。以降は通常価格税込み4500円。問い合わせは、和泊町の歩み編さん室電話0997・92・3690。