「徳之島きびまつり」

「なくさみ大会」や芸能、抽選会を楽しみねぎらい合った第9回「徳之島きびまつり」(オープニング演舞)=13日、徳之島なくさみ館(伊仙町目手久)

製糖終了をねぎらい
なくさみ大会・ライブ・大抽選会

【徳之島】第9回「徳之島きびまつり」(徳之島3町ハーベスター組合及び同まつり実行委員会主催)が12日、徳之島なくさみ館(伊仙町)であった。島内のサトウキビ生産農家や糖業関係機関・団体、一般客など約2千人が来場。優秀農家への表彰伝達や、4か月間に及んだ製糖期間の疲れをいやす「なくさみ大会」(闘牛)、ゲストライブ、大抽選会などを楽しみ、来期への増産・生産意欲も高め合った。

収穫作業など受委託組織・徳之島ハーベスター組合(大竹勝人組合長、99集団)が実行委を組織、「生産農家の労をねぎらいキビ作農業に元気を。生産回復の起爆剤に」と民間主導で開いているイベント。コロナ禍で第5回以降の中止を経て昨年、徳之島さとうきび生産対策本部(3町行政・JA・南西糖業など関係機関・団体で構成)の協力も得て4年ぶりに復活した。

午前11時過ぎ、島内の小中高生たちのミュージカル集団「結(ゆい)シアター手舞(てまい)」一行の「うぎ節」(禎一馬)などダイナミックなオープニング演舞で開会。実行委を代表して仲洋志郎・天城町ハーベスター連絡協議会会長が「長い製糖期となった分、株出しや植え付け作業につながったと思う。ハーベスター集団も継続できるようキビ産業を盛り上げ増産に取り組みたい。労をねぎらい合って楽しもう」などとアピール。

徳之島きび生産対策本部の大久保明副本部長(伊仙町長)は「南西糖業徳和瀬工場の故障があったが全力で取り組んで終了でき、16万3298㌧(大型工場処理)、平均単収5・2㌧(10㌃)、同糖度15・2度、生産者手取り価格も2万6千円超(㌧)。今後も農家の所得向上・安定を目指そう」。南西糖業㈱の神﨑俊代表取締役社長は、徳和瀬工場の機器故障で製糖終了が約20日間遅れたことなどを改めて陳謝しつつ再発防止を約束した。

お待ちかねの「なくさみ(慰み)大会」では計5組の激突で沸せた。ゲストアトラクションには代表曲「ミルクムナリ」でおなじみ沖縄のプログレッシブ・ロックの「日出克」氏ら4人と地元エイサー隊など4団体が出演。第4部は農機器具など農業資材、旅行券など総額250万円相当の景品が当たる抽選会で一喜一憂させた。

【表彰伝達】(敬称略)▽2023年度さとうきび生産改善共励会団体の部・県知事賞(最優秀賞) 小島さとうきび営農改善組合(徳之島町花徳、南郷誠代表)▽同農家の部・農畜産振興機構理事長賞(優秀賞) ㈱仲農産(天城町、仲公男代表)▽奄美群島第1回キビ1グランプリ(群島糖業振興会主催)優秀賞 大竹広之(伊仙町)▽キビ生産量2千㌧達成特別賞(徳之島きび生産対策本部) ㈲大竹興産(伊仙町)