概念は「徳之島リビングミュージアム」

国指定特別天然物アマミノクロウサギの剥製には「かわいい、飼いたい」など歓声も=15日、徳之島町花徳小で
今年12月オープンを目指している環境省「徳之島世界遺産センター」完成予想図(同省提供)

環境省・徳之島世界遺産センター
花徳小で出前授業

【徳之島】環境省徳之島管理官事務所恒例の「出前授業」が15日、徳之島町立花徳小学校(佐々木恵美校長)の3・4年生16人を対象にあった。世界自然遺産の自分たちの島の生物多様性の価値、同省が12月オープンを目指し同校区内に整備中の「徳之島世界遺産センター」のコンセプト「徳之島リビングミュージアム」の概要なども楽しく学習。児童たちからは「質問やクイズコーナーも」などの要望があった。

3・4年生対象の総合的な学習の時間に、町の徳之島環境教育推進事業も絡めた出前授業。講師はおなじみ同事務所(天城町役場の庁舎内)の自然保護官補佐(アクティブレンジャー)の中澤孝さん(44)。約2時間の授業内容は①世界遺産とは②いろんな生き物(生物多様性)③同遺産センター―の3項目。今回は同省が整備中の遺産センターのおひざ元に配慮して、その計画概要も一般に先駆けて紹介した。

中澤さんは「世界遺産センターとは、みんなと徳之島の自然をつなぐ場所、世界自然遺産地域における保全管理の拠点施設。徳之島の遺産価値である生物多様性を知り、感じることができる施設」などと解説。「徳之島世界遺産センター」整備のコンセプトについては、島のみんなにとって新たな居場所(リビング)として、自然の魅力を伝えつつ「くつろぎ」を提供する「徳之島リビングミュージアム」と発表した。

縮尺模型や平面図、徳之島マップとウェルカムボードをはじめ「ようこそ、自然と人とがとなりあう世界遺産の徳之島へ」のシンボルマーク、希少固有種の動植物約70種の模型をつめ込んだ「いのちのにぎわい箱庭」、ソファーでくつろぎながら山(三方通岳)の景色が望める「感じるネイチャーリビング」なども紹介。アマミノクロウサギなどの剥製(はくせい)やクイズも交えながら楽しく理解を深めさせた。

グループワークの発表で児童たちからは「本が読めたり、遊び場があることも分かった。ポケモンコーナーも欲しい」「質問コーナーやクイズコーナーもあればいい」など要望もあった。