大島地区5月子牛競り

4万円近く下落44万円
飼養管理差「価格に大きく反映」

 JA県経済連肉用牛課奄美市駐在は16日、5月の大島地区子牛競り市結果をまとめ、公表した。子牛市況の総平均は44万4370円で、前回(今年3月)比3万6521円安と4万円近く下落した。同駐在は、日常の飼養管理の差が「価格に大きく反映した」と指摘している。

 5月競りは7日の与論市場から開始、12日の奄美大島と喜界市場で終了した。全体の入場頭数は2026頭(雌867頭、去勢1159頭)で全て売却。平均価格は雌37万3431円(前回比2万4347円安)、去勢49万7437円(同4万7193円安)といずれも下落した。枝肉価格が「弱気配」であるほか、大島地区全体の上場頭数が多いことから子牛価格の下落につながったという。

 合計平均価格にかかわる市場ごとの順位をみると、与論の46万6720円を筆頭に、沖永良部、奄美大島、徳之島、喜界の順。購買者から見た子牛評価の指標である平均単価(キロあたり)で市場を格付けすると、与論の1703円を筆頭に、沖永良部1648円、喜界1591円、徳之島1527円、奄美大島1490円の順。競り日齢にかかわる市場ごとの若齢順位は、喜界260日、与論268日、沖永良部269日、徳之島273日、奄美大島275日の順となっている。

 今後の子牛相場の見込みについては、▽牛枝肉相場等の影響を受けて軟調傾向が予想され、商品性によっては価格差が拡大▽体の伸び・深みのあるもの、前躯(く)のしっかりしたもので血統の良いもの、産歴の若いものは高値基調である状況は大きく変わらない―などと予想。同駐在は「あと少し手を加えるだけで、子牛は変わってくる。生産農家も子牛相場や資材高騰などの影響により、利益確保が難しい状況だが、手を加えれば加えただけ子牛は返してくれるので、日頃の管理をしっかり行い、商品性の高い子牛づくりに励んでもらいたい」と呼び掛けている。