知事選に立候補を表明した樋之口里花氏
原発、馬毛島問題争点に
立候補表明の樋之口氏子育て支援も訴え
【鹿児島】7月7日投開票予定の県知事選に、「市民・野党共闘をすすめるALLかごしまの会」共同代表の樋之口里花氏(52)が立候補を正式に表明。16日は県庁で出馬会見があった。
樋之口氏は霧島市出身の元看護師。国政選挙で野党共闘を呼び掛ける同会の共同代表や、新日本婦人の会鹿児島支部事務局長なども務める。
3・11を契機に原発問題に興味を持った。県知事選への立候補のきっかけとなったのは昨年10月、九州電力川内原発の20年延長の是非を問う県民投票条例を県議会が否決。塩田康一知事(58)も県民投票必要なしの付帯意見をつけた。「県民の声を聞こうともしない知事に憤りを感じた」。
県知事選は元県議の米丸麻希子氏(49)も新県体育館のドルフィンポート跡地建設反対を掲げて立候補したが「県政の争点はそれだけではない。原発問題、馬毛島の基地問題など、鹿児島の将来にかかわる大事な問題が争点化されていない。選択肢を作って道を開くしかない」と立候補を決意した。
樋之口氏は小学生の頃、赤木名小(奄美市笠利町)で4年間過ごしたことがあり「自然に囲まれて、幸せな子ども時代を過ごした。理想の子育てができる奄美を基地化してはならない」と基地化の進行や米軍との訓練などが恒常化しつつある奄美の現状を憂慮する。このほか、子ども医療の無償化問題、子育て支援などを訴えて支持を広げていきたい考えを示した。
県知事選は現職で2期目を目指す塩田氏、元県議の米丸氏も出馬を表明している。