「奄美プラム」販売対策会議

大和村では販売対策会議後、A品とB品の家庭選別徹底へ目ぞろえ会も行われた

着果過多で量少ない見通し
出荷申込9・8㌧、青果用はL以上

 2024年産「奄美プラム(スモモ)」販売対策会議(JAあまみ大島事業本部主催)が20日、主力産地の大和村などであった。生産状況が報告され、前年度の着果過多などから着果量は全体的に少なくなる見通しで、生産者からの出荷申し込みは9・8㌧(23年産実績26・7㌧)にとどまっている。

 同村での対策会議は湯湾釜選果場であり、生産者約30人が参加。村産業振興課も加わった。24年産の支所別計画は名瀬0・3㌧(23年産実績3・0㌧)、大和8・1㌧(同22・1㌧)、龍郷1・4㌧(同1・6㌧)。前年産は、出荷計画約15㌧に対し実績は倍近くまで増えたことから、JAは「取り扱い目標の数量は今月8日までの出荷申し込みであり、計画を上回る実績になると予想している」と説明した。単価(キロあたり)は600円を設定している。

 販売対策では、過熟果にならないよう収穫適期をこまめに収穫する「適期収穫の徹底」が呼び掛けられた。▽収穫時着色は7分着色(A品)▽青果用(A品)と加工用(B品)に選別―が出荷基準で、階級では大玉が好まれる青果用はLサイズ以上になり、Mサイズも受け入れるものの加工用となる。出荷計画は有利販売が可能な宅配が最も多く4・0㌧を計画しているが、すでに7㌧の注文が寄せられているという。

 着色の遅れが最近の気象条件により「このところ急激に着色が進んでいる」として、選果場への持ち込み受け入れを21日午後から開始する予定。湯湾釜選果場の場合、午前8時半~正午までは当日出荷としていく。持ち込みができるのは午後5時まで。

 スモモにおいても生産が安定しない「隔年結果が見られる」ことから、JA側が「果実ならし過ぎの状態である着果過多は樹木の疲れ、樹勢低下につながる。収穫が8割済んだ段階で肥料を与えるなど栽培暦に基づき適正管理に取り組んでほしい」と指摘し、実践を求めた。

 引き続き集出荷の基準を確認する目ぞろえ会があり、家庭選別の徹底が呼び掛けられた。

 販売対策会議は奄美市名瀬(里地区)でもあり、21日は龍郷町の秋名コミュニティセンターで予定している。