荒木沖でリーフチェック

サンゴ礁を調査するダイバーたち(提供写真)


リーフチェックには島内外の一般ダイバーらもボランティアで参加した(提供写真)

健全な状態が継続
研究員や一般ダイバー
喜界島サンゴ研

 喜界島サンゴ礁科学研究所は18日、同町の荒木集落沖でサンゴ礁の健全度を調査する2024年「喜界島リーフチェック」を実施した。研究員4人に加え、一般ダイバー26人が参加し調査。サンゴが海底面を占める割合を示すサンゴ被度の平均割合は54%で、研究員は「調査開始以降、健全な状態が継続している」と評価した。

 同海域のリーフチェックは2018年に始まり今年で7回目。サンゴ礁に広く関心を持ってもらおうと22年からは地元ダイビングショップなどの協力で一般ダイバーもボランティアで参加している。

 調査方法は、浅場(水深5㍍)と深場(同10㍍)の2か所の海底に調査用ラインを設置。被度を調べる「低質」、代表的な魚を探す「魚類」、サンゴ以外の海底生物を調査する「底生生物」の3項目を調べた。

 サンゴ被度は、浅場50%、深場58%。過去の調査と比較しても大きな変化はなく「健全な状態」で推移した。

 魚類調査では、例年と同様にチョウチョウウオやブダイ類が多く見られた。サンゴ礁との関係性に大きな変化はなく、良好な状態が続いている。

 底生生物では、シャコガイ類が増加傾向だった。食用として採取されない喜界島では順調に生育。その他の底生生物にも目立った増減はなく、大きな環境変化や乱獲などの人為的影響はなかったとみられる。

 調査にあたった同所地球環境計画室の鈴木倫太郎室長は「今年も多くのダイバーに協力いただき、無事調査を終えることができた」と強調。「446歳のハマサンゴが生き続ける喜界島の海域。今後もハマサンゴの長寿が続くようモニタリングを続けていきたい」と話した。

 一般ダイバーを受け入れるにあたっては前日の17日に講習会を実施。調査後は報告会や懇親会も開いた。調査には㈱第一リフォーム(東京都本社)が協賛した。