ペット同室避難訓練も

訓練では同室避難用のテントが設営された。手前は、ペットのウサギにハーネスをつける飼い主(26日、名瀬運動公園体育館)

 

 

飼い主自身が「命を守る努力して」

 

 

 名瀬運動公園体育館では、県防災訓練の一環としてペットの同室避難訓練も行われた。1月に発足した「奄美大島ペット防災の会」(久野優子会長)と同市が今月14日に結んだ「災害時におけるペット同室避難に関する協定」に基づくもので、同会が運営を行った。

 午前8時の緊急地震速報、8時5分の大津波警報を受け、8時20分頃からペットキャリーを手にした飼い主が姿を現した。

 同会が行う避難所の運営は、避難した住民全員で協力して行うもの。施設の安全確認や設備点検、開設準備まで現地で役割を決めて行った。

 訓練に参加したのはネコ7匹(想定含む)、ウサギ3匹を同伴した約20人。動物ごとにエリア分けし、2㍍四方ほどの簡易テントが個室避難のスペース、20世帯の避難を想定した。

 ウサギの一種ホーランド・ロップを連れて参加した同市名瀬港町の小室達真さん(27)は「過去の津波警報発令時に、ペットを連れマンションの最上階へ避難した。経験を基にエサや暑さ対策の保冷材など万全の準備をした」と話した。

 久野会長は「夜間の災害発生への対応や資材搬送など課題も多い。飼い主自身が家族(ペット)の命を守る努力をしてほしい」と訴えた。