奄美のIT業界学ぶ

「奄美とIT」と題し講話する勝眞一郎さん(29日、大島北高校)

大島北高 総合的な探求の時間

 奄美市笠利町の大島北高校(有川美智代校長、生徒158人)は29日、1年生62人を対象に、自分の生き方や在り方を考えながら課題を解決する能力を養う「総合的な探求の時間」で、奄美大島のさまざまな職業や歴史・文化などを学ぶ「奄美学講座」を開いた。 

 2020年から同校の魅力化コーディネーターを務めるサイバー大学(福岡)IT総合学部教授の勝眞一郎さん(60)=同町在住=が「奄美とIT」と題して講話し、奄美群島出身者によるIT関連の起業例などを紹介した。

 勝さんは、対話形式のスマホAIチャットサービスを使い、最新の人工知能(AI)モデルChatGPT‐4o(フォーオー)の機能を紹介、コールセンターなどでの導入例を説明した。

 奄美大島の畜産業でも導入されている「分娩(ぶんべん)検知システム」(分娩前の特徴的な行動変化をサーマルカメラとAI技術により検知)や、温室の自動開閉システムなどの事例も紹介した。

 受講した小元梨紗子さん(15)は「姉が奄美情報処理専門学校で学び、現在は東京のIT業界で仕事をしている。難しいというイメージしかないが、奄美出身者の起業例(道路監視システム)などを聞き、興味が湧いた」と話した。

 勝さんは「ITがさまざまな産業に関わっていることを知ってもらいたい。自分がやりたいことと、相手がしてほしいことを探せば仕事が生まれる」と語り掛けた。