徳之島町合同金婚式

4組の出席にとどまった徳之島町合同金婚式(「慶祝状」授与)=5月31日、同町亀津のホテル

「慶祝状」や余興で祝福
出席カップルは4組

 【徳之島】第34回徳之島町合同金婚式(町主催・町高齢者クラブ連合会協賛)が31日午後、同町亀津のホテルであった。1974(昭和49)年に入籍した町内の対象者「8組(自己申告)」のうち4組が出席。夫婦二人三脚で家庭や地域づくりに貢献した半世紀をたたえる「慶祝状」贈呈や祝辞、仲間たちの多彩な演芸で祝福した。

 恒例会場(町生涯学習センターホール)の空調設備故障のため会場を移動。金婚カップルの出席者数は過去最少(昨年は5組)となったが、町高齢者クラブ連の仲間たちや来賓など合わせ約110人が参加した。

 対象カップルたちの紹介に続き、高岡秀規町長が「慶祝状」を手渡して祝福。同町長は祝辞で、50年前の社会情勢や自身の思い出(当時中学生)も交え、同町が合計特殊出生率全国1位となった背景に「祖父母が孫を見る環境(子育て支援)があって日本一につながったと思う」と感謝。行沢弘栄町議会議長も「金婚式は一つの通過点、健康で仲良くさらに大きな幸せを」と祝福した。

 対象者を代表して元公務員(元警視庁渋谷署長)で、町高齢者クラブ連合会会長の畑山育男さん(75)=下久志=が「あっという間の50年。山あり谷ありで夫婦げんかもしたが、ただひたすら真面目に生きてきた気がします。今後も健康に留意しつつ微力ながら地域の力になりたい」と謝辞を述べた。

 福宏人町教育長の乾杯の音頭で余興へ。各集落の高齢者組織「北区きゅらめれ隊」や「花徳百笑一座」などの踊りやカラオケ、三味線演奏など7団体の演芸で盛り上がった。

 同町の近隣自治体では、町住基ネットなどで金婚対象者を毎年リストアップして文書でも出席を誘導。同町の場合では「個人情報保護」(介護福祉課)を理由に、事前広報に対する申告者のみを「対象者」としている。