医療・介護・保育の技術学ぶ

ベッドからの移乗に真剣に取り組む生徒(31日、奄美看護福祉専門学校)

 

 

 

手袋の着脱にも、感染防止のため細心の注意が必要

 

 

 

龍南中職業理解 看護福祉専門学校で

 

 

 奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校(向井奉文校長、学生158人)で5月31日、中学生が進路や職業選択について体験を通して学ぶ職業理解授業があった。龍郷町の龍南中学校(碇山信行校長、生徒135人)2年生33人が参加、医療・福祉・保育分野の専門職の技術や心構えを学んだ。

 同専門学校での体験授業は、コロナ禍で会社訪問や職場体験ができなくなった島内の中学校を対象に、2020年から受け入れている。

 体験に先立ち、同校の概要や取得できる国家資格などの説明を受けた生徒は、看護学科とこども・かいご福祉学科に分かれ授業に参加。手術室を想定したガウンの着脱・手指の消毒、赤ちゃんのオムツ交換、介護現場での移動介助などを学んでいった。

 宮口蒼空(そら)さん(13)は「赤ちゃん(研修用の人形)を初めて抱いたが重く感じた。首の支え方、げっぷのさせ方とか難しかった」と緊張気味に話した。

 森田姫來(きら)さん(13)は「ベッドからの移乗を教えてもらった。重心の置き方、力の使い方のコツがわかった。祖父が腰が痛いと言っているので手伝いたい」と話し、将来については「保育の分野に興味があるので、赤ちゃんや子どもに関することをできるだけ多く学んで帰りたい」と意欲的に体験に臨んでいた。

 看護師歴39年で県立大島病院の総看護師長を務めた寺師敬子副校長(64)は「体験することが一番大事。体験することで理解が深まり、職業選択の幅が広がる」と生徒に語り掛けていた。