総踊りで交流を深めた参加者ら(1日、知名町田皆字)
知名町田皆字 言語学者や住民ら参加
「たんにゃむにのつどい」
【沖永良部】知名町田皆字の方言で交流するイベント「たんにゃむにのつどい」が1日、同町田皆コミュニティーセンターであった。島外の言語学者や地域住民ら約60人が参加し、方言を使いながら島の文化の良さについて考えた。
字民らでつくる「たんにゃむにサークル」が主催。同サークルは、昨年度から田皆字方言の保存継承に向け、方言の辞書作りなどに取り組んでいる。
イベントでは、田皆字の小学5年生以上の住民を対象に行った「しまむに意識調査」の結果を報告。回答した292人(一般264人、中学生17人、小学生11人)のうち、「方言に親しみを持っている」が63%、「方言をぜひ継承したい」が21%で「できれば継承したい」が53%だった。報告した国立国語研究所の横山晶子特任助教は「方言への親しみや継承への希望は、年齢が若くなるにつれて減少しているが、10代で復活してきている。近年のしまむに教育の効果かもしれない」と述べた。
「私が思うこと」をテーマにグループに分かれて意見交換も行われ、田皆小5年の田中千紗さん(11)は「方言で自分の自己紹介ができるようになった。単語をもっと勉強していきたい」と発表した。
このほか、伝統文化継承の取り組みを学ぶため2月に行われたタイ視察の報告やしまむにラジオ体操の体験で盛り上がった。
同サークルの田邊ツル子代表(63)は「サークルの活動を継続し、広げていくことで、地域の伝統文化を大切にしながら田皆字の住民が世代を超えて楽しく過ごせる場を作っていきたい」と話した。
最後は「えらぶ百合の花」「さいさい節」の総踊りで締めた。