栃木県市貝町でサシバ写真展

合同でサシバの写真展を開いた宇井恒雄さん(左)と与名正三さん(2日、栃木県市貝町)=提供写真=
出展された龍郷町の海上を飛来するサシバの写真(2023年12月10日撮影)=与名さん提供=

繁殖地、越冬地の姿並ぶ
宇検村 サミット開催へ友好深める

栃木県市貝町の道の駅「いちかい」でこのほど、宇検村生勝出身の野鳥写真家、与名正三さんと同町の宇井恒雄さんが撮影した、猛禽類サシバの合同写真展が開かれた。2025年秋、宇検村で開催される「国際サシバサミット」の機運醸成に向け、国内有数の繁殖地として知られる市貝町が協力。両町村は2人が写したサシバを通し、友好を深めた。

サシバは南西諸島、東南アジア方面で越冬する渡り鳥。奄美大島では冬鳥として知られ、春には夏鳥として本土へ渡来。環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定。保全と啓発を図る「国際サシバサミット」は2019年、市貝町で第1回目が開催された。

写真展は宇検村が主催。村職員ほか、サミットの運営に携わる「日本野鳥の会」の遠藤孝一理事長も会場を訪れた。

与名さんは上昇気流に乗る群れの様子を映した「タカ柱」をはじめ、奄美の自然を背景に収めたサシバの写真38点を出展。宇井さんは市貝町で農業を営む傍ら、畑近くを飛来するサシバたちを撮影。巣立ちの様子など繁殖地ならではの様子を捉えた写真約30点を披露した。

与名さんは「サミット開催とともに、サシバと縁がある自治体同士で交流を図ることはとても大事。渡りの中継地である宮古島でも出展できれば」と話した。

国際サシバサミットは来年10月25、26の両日、同村で開催予定。6回目を迎え、国内外からの来場者約500人を予定している。