会員の力作38点が並ぶ「第37回名瀬美術協会展」
奄美市で「協会展」始まる7日まで
名瀬美術協会(久保井博彦会長、会員30人)会員の作品を集めた「第37回名瀬協会展」が3日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)2階で始まった。油彩や水彩画、デッサンなど会員が描いた力作38点が展示。創造力あふれる作品に来場者が目を楽しませている。7日まで。
協会は、1968年の美術グループいもーれ、70年の名瀬美術同好会を経て84年に発足した。現在、同市名瀬在住の美術家や絵描きを中心に会員30人が所属。同展は成果発表の場として毎年開いている。
会場には、キャンバス50号以下を条件に展覧会用とは異なる会員の意欲作が多数並んだ。今年10月に「奄美を描く美術展」で田中一村記念美術館賞を獲得した中嶋友美さんの作品「紬ぎ続けることについて」では、芭蕉とテーチ木の油絵を下地に、糸を直接縫い付けて大島紬への「危機感」を表したという。会員が意図を説明すると、来場者はその突拍子もないアイデアに驚いていた。
作品は現代美術や押し花画など、時代を経ながらテーマも広がっている。久保井会長は「充実した作品群で、それぞれの作家の刺激にもなる。独自性や創造性を楽しんでほしい」と呼び掛けている。
入場無料で、開館は午前10時~午後6時。最終日は午後5時までとなっている。