東京住用会敬老会

東京住用会敬老会に元気に参加した敬老者たち

祝唄を披露する、スタローズ・渡辺秀美さんと脇田真由美さん

歌に踊りに充実した一日
元気あふれる男女集う

【東京】東京の住用の会での再会を楽しみにしています――。東京・秋葉原のパセラ電気街店で27日、東京住用会(野沢有得会長)の敬老会が開催され、元気あふれる75歳以上の男女らが集まり、歌に踊りに充実した一日を楽しんでいた。

東京には13の奄美出身者の郷友会が存在するが、年に1回行われる総会での敬老祝い金を渡すだけの会がほとんど。敬老を祝う会を改めて執り行うのは、東京住用会だけという。この9月に行われた西仲間集落の「豊年祭・敬老会」の映像が流れる会場には、会に出席するために、奄美から訪れた久保忠義さん(1935(昭和10)年生まれ)をはじめ、東京近郊からしっかりとした足取りで、敬老者が席に着いた。

最高齢となる27(昭和2)年生まれ89歳、住八重さんの到着と同時に会はスタート。「一人一人に電話を差し上げてお誘いしたところ、こんなに多くの敬老の方々に来ていただけた」と、野沢会長は、20人中18人という出席者を前に、満足げにあいさつ。森眞一奄美会会長のあいさつや、敬老祝い金贈呈の後、敬老者全員での写真撮影となった。また、朝山毅奄美市長からの祝電も読み上げられ、一気に祝賀ムードに。

店の料理のほか、島料理(しまじゅうり)が用意された。島から取り寄せたタケノコ、ミングリ(キクラゲ)、ツバシャ(ツワブキ)を島ザラメなどで煮込んだ「つばさやせ(野菜)」が出されると、郷土の味を噛みしめる笑顔があちこちに。

敬老者近況報告に続いて、式次第は演芸へ。スタローズ・渡辺秀美さん、脇田真由美さんの「祝唄」でにぎやかにスタート。住誠一郎さん(33(昭和8)年生まれ)のハーモニカに、来場者は「ふるさと」などで声を合わせた。また、住用出身の歌手・橘みどりさんは自身の「海峡挽歌」を歌い上げ、盛んな拍手を浴びると、おなじみの「島のブルース」を熱唱。各所で踊りの輪が広がっていた。

さらにカラオケタイムでは、それぞれが自慢ののどを披露し合った。最後は六調で大盛り上がり。やがて踊りの輪が解けると、再会を約束しながら笑顔で散会した。同会は1929年頃に「寿会」として発足。2、3年会が停止していた期間があったが、80以上回を重ねてきている。