奄美市異動 部長級7人含む279人

「デジタル戦略課」新設
働き方改革と情報通信技術の活用推進

奄美市は26日、2021年度の定期人事異動を発表した。異動規模は279人で前年度に比べ18人増えた。部長級7人を含む52人が昇任。退職者は前年度比6人増の30人。新規採用者は同1人減の33人となっている。組織機構改革では、「商工観光部」を「商工観光情報部」に名称変更、政府のデジタル庁新設の動きなどに対応するため、同部内に「デジタル戦略課」を新設、庁内デジタル関連業務を集約、働き方改革とデジタル技術の活用を推進する。また、新型コロナウイルスの影響なども考慮、職員の重点配置を行うほか、退職者の再任用を増やした。異動は4月1日付。

部長級の異動は7人全員が昇任。議会事務局長に島袋修氏(57)、市民部長に石神康郎氏(56)、商工観光情報部長に平田宏尚氏(56)、農林水産部長に竹元康晴氏(58)、上下水道部長に里嘉郎氏(59)、会計管理者兼収納統括監に久保英光氏(59)、教育部長に徳永恵三氏(58)が就いた。

課長級は26人が異動、昇任は10人。課長補佐級は73人が異動、昇任は11人、係長級は91人が異動、昇任は24人、一般職の異動は82人だった。係長級以上の女性職員は15人(課長級4人、補佐級11人)で、前年度と同じだった。

新規採用は前年度比1人減の33人。専門知識や民間企業等で培われた経験を生かせるよう保健師や幼稚園・保育士など5人の民間企業経験者を採用。管理栄養士や土木技師などの専門職の採用も行った。再任用は同比6人増の41人。これまでの知識や経験を生かしながら、知的財産の円滑な引き継ぎに努める。市職員総数は4月1日付現在で同比1人増の607人となる見込み。

組織機構改革では、16年度の「プロジェクト戦略推進課」(現プロジェクト推進課)設置以来となる「デジタル戦略課」を新設。同課内にデジタル戦略係と電算係を置き、8人体制となる。総務、企画調整、商工情報の各課から働き方関連業務や電算係、情報通信産業関連業務などを移管、市教委が所管する小中学校の電算機器管理業務も同課で行う。また、同課の新設に伴い、「商工情報課」を「商工政策課」に改称する。

新型コロナ対策では、今年度途中に設置した「新型コロナ緊急対策室」(企画調整課内)と「新型コロナウイルスワクチン接種推進室」(健康増進課内)を維持、ワクチン接種推進室は専任の職員を配置、7人体制でワクチン接種の円滑な推進に取り組む。

簡易水道事業の水道事業への移行と下水道事業の公営企業化に伴い、笠利総合支所に下水道、水道課の各分室を設置、運営体制の強化を図る。

このほか、大島地区消防組合では、同市初の女性消防職員1人を採用。組織内人材の多様性などを図った。