「ケラマツツジ」満開

峰田山公園のケラマツツジの群生

 

コントラストが鮮やかな嶺山公園のケラマツツジ(いずれも西康範さん撮影)

 

 

大和村・宇検村 鮮やかな深紅の花

 

 今年も「ケラマツツジ」の時期がやってきた。奄美市名瀬在住の西康範さんは27日、大和村嶺山公園と宇検村峰田山公園で、鮮やかな深紅のケラマツツジを撮影した。27日の天気は晴れ。南東の風やや強く、最高気温は24度。暖かい春の日差しが心地よく、同公園にはこの時期ならではの美しい光景をカメラに収めようとたくさんの人々が集まっていたという。

 ケラマツツジの分布は奄美大島以南。名前は沖縄県の慶良間諸島に由来する。

 『琉球弧・植物図鑑from AMAMI』(片野田逸朗さん著)によると、ケラマツツジは山地の渓流や岩場に生える常緑低木。葉は互生で枝先に集まってつく。葉身は熱い紙質で全縁、両面には若枝や葉柄とともに剛毛がある。

 環境省のレッドリストでは「絶滅の危険が増大している種」として絶滅危惧Ⅱ類に分類されている。西さんによると、昔より自生している数が明らかに減少しているという。

 「ケラマツツジは宇検村や大和村などで多く見られる。今日は大和村の方は満開だったが、宇検村の方は今から見頃を迎えそう」と西さんは話した。

 ケラマツツジの見頃は4月から5月。同公園は群青の海、みずみずしい新緑、鮮やかなケラマツツジを一度に見渡すことができる名所である。