欠航272便で運航率89%

欠航272便で運航率89%

18年度272便が欠航し、5月以降、欠航対策に関する協議会の立ち上げが予定されるフェリー「かけろま」(資料写真)

フェリー「かけろま」
協議会立ち上げ、対策検討

 瀬戸内町が公表した町営フェリー「かけろま」の2018年度運航実績によると、同年度の欠航数は272便で、運航率は89・34%となった。町商工観光課の町田孝明課長は「加計呂麻島住民には申し訳ないと思う。協議会を立ち上げ、民間の知見を生かし、できることを考えたい」としている。

 フェリー「かけろま」(新船)は16年12月に就航し、同月中に古仁屋漁港岸壁に衝突。18年4月まで運航を休止し、その間は旧船や貨物フェリー、会場タクシーを使用した代船運航が行われていた。

 18年度は計画便2552便のうち、272便が欠航。同課は「悪天候の日が多く、なかでも3月と、台風による夏の欠航が多かった」と欠航便数増の要因を分析。実際、台風接近数は旧船が運航していた13~15年度が5個以下なのに対し、18年度は10個で、7・8月の運航率は8割を下回った。

 乗船客数は15万5292人(前年度比1313人減)で、航送台数は2万196台(同89台減)とともに微減。しかし、15年度と比較した場合は増加しており、観光客による利用の増加が読み取れる。

 町は欠航対策の方策を練るため、5月中に協議会の立ち上げを予定。町内の各種関係団体、区長などを委員とすることを検討している。町田課長は「できるだけ早急に方策を検討し、町長に提言する形にしたい」と話した。