奄美市特別職報酬等審議会

市三役の給料、議員報酬について意見交換した特別職報酬等審議会

市長、教育長は給料1万円増
副市長と議員報酬、現状維持

 奄美市特別職報酬等審議会(吉田利夫会長)が30日、市役所であり、市三役(市長、副市長、教育長)の給料や議員報酬額について審議した。県内19市の市民所得推計などを基に、市長と教育長の給料を現行より1万円増額し、市長83万円、教育長61万円とすることで意見がまとまった。副市長(64万円)、議長(42万円)、副議長(34万9千円)、委員長(33万1千円)、議員(32万1千円)については現状維持を支持した。8月に答申案をまとめ、9月をめどに朝山毅市長に答申する。

 同審議会は、朝山市長の諮問を受け、今月3日に設置。2回目となった今回、財政状況や市民所得、人口規模などを参考に県内の同規模他市と給料、報酬額について比較、三役、市議の仕事内容などについても考慮しながら検討した。

 同市の2015年度の市民所得推計は約215万円で県内19市中17位だったことから、所得推計が同規模の11位~19位(奄美市を除く)の8市の三役、議員報酬の平均額を算出。市長と教育長について、1万円の増額が妥当と結論付けた。増額した場合、市長、教育長の給料は県内19市中11位(現在12位)となる見込み。副市長は12位のままで変わりない。

 議員報酬は現在、県内19市中5位と、他市に比べ上位に位置しており、三役同様に市民所得推計を基にした試算では、減額の結果となった。一方、九州の人口が同規模(3万5千~5万人)の市と比較した場合、報酬額は23市中16位で、平均額を比べると、現状でも1万9千円低いことなども示された。こうした結果から、「現状維持が妥当」と判断された。

 委員からは「市長、教育長は激務にあり、給料の増額は妥当」、「市議会は議員定数の削減を行っており、今後、仕事量が増える可能性もある。改選後の状況を見守りながら、今後の報酬額改定も検討する必要がある」などの意見があった。

 前回、15年の同審議会答申では、特別職の給料について市長5万1千円、副市長1千円、教育長1万円の増額を答申、16年度分の給料から増額された。一方、議員報酬については、「県内各市と比較すると、上位に位置している」などと、引き上げを見送るよう答申、合併以降、引き上げは行われていない。