奄美ハナハナウルトララン初開催

午前6時、笠利町のまーぐん広場前を一斉に駆け出すランナーたち

ソロの部、初代王者に輝いた木幡さん

100㌔、笠利・龍郷路駆ける
56人と17チームが出場
ソロの部、木幡さん(神奈川県)が初代王者

北部地区(奄美市笠利町、龍郷町)100㌔を走破する「第1回奄美ハナハナウルトララン」(同実行委員会主催)が2日、同市笠利町のまーぐん広場を発着点にあった。島内外からソロの部に47人、ワラーチの部に9人、駅伝の部に17チームがエントリー。ランナーらは晴れ渡った青空の下、沿道からの声援を受けながら冬の笠利・龍郷路を駆け抜けた。

冬の時期に奄美に観光客を呼び込もうと企画し初開催。同・勝眞一郎実行委員長は「冬の奄美にはヒカンザクラやタンカンなどの風物詩も多い。桜マラソンに変わるイベントに育てていきたい」と意気込んだ。

コースは同広場を発着点に、笠利岬~喜瀬漁港~龍郷漁港~龍郷の里~本茶峠~町田酒造~味の郷かさりを通る100㌔の道程。島内からはランニング用サンダルで走るワラーチの参加はなかったが、ソロの部に7人、駅伝の部に12チームが出場した。

夜明け前の午前6時、号砲が響き渡ると長時間に渡るサバイバルが幕開け。ヘッドライトの光を頼りに走りだし、沿道では地域の住民が特産品などを振るまい、ランナーに大きな声援を送った。

ソロの部は、8時間16分43秒の驚異的なタイムをたたき出した神奈川県横浜市在住の木幡帝珠=ていしゅ=さん(40)が栄えある初代王者に。「最高の天気、最高の景色。奄美を十分に楽しむことができた」と喜んだ。

女子の1位は、初のウルトラランを9時間52分40秒で駆け抜けた東京都在住の中島英摩=えま=さん(35)、「サブ10と女性のトップでうれしい。海が青くてきれいで気持ちよかった」。ワラーチの部は、千葉県在住の浅野弘万=ひろかず=さんが13時間8分8秒で制覇。駅伝の部は地元奄美自衛隊員の344マラソン倶楽部が8時間12秒のタイムで見事優勝し「我々が本気を出せばこんなものでしょう」など笑顔を見せた。