移動スーパーは高齢者の“安否確認号”

移動スーパー「とくし丸」は高齢者の安否確認号

グリーンストア「とくし丸」販売担当・本田博孝さん

 今年の7月で2年目を迎えるフランチャイズ方式の「移動スーパーとくし丸」。グリーンストアが運営するのは二台でそのうちの一台が「とくし丸」。担当は本田博孝さん(55)だ。先月、全国で554台稼働する移動スーパーの日販平均で、グリーンストアは、初めてナンバーワンになったという。

 本田さんは、毎週火曜日と金曜日は奄美市名瀬の根瀬部方面、水曜日には小湊方面に車を走らせ、ぎっしり詰まれた商品を手際よく並べ、販売していく。

 来車を知らせる音楽が鳴ると、集落の高齢の女性たちが本田さんの車をとり囲んで、品定め。手に手に商品を購入していく。井戸端会議も始まった。

 根瀬部集落で買い物をしていた鶴美智子さん(78)は、「本当に助かるよ。おかげさまさま。兄ちゃんの笑顔がまたいいからねえ。みんなのアイドルよ」と笑顔で話す。

 本田さんは「来る人がきまっているので、こない人の安否確認ができるんですよ。一人暮らしの人が多いので。来ない人は、ちゃんと電話してくる。『きょうは行けんからね、心配せんでいいから』って」。

 買い物に来れない高齢者のために商品を届けることもあるという本田さん。きょうも「とくし丸」を運転して、高齢者の待つ集落へ向かう。連絡先は090・7160・5815(本田さん)