奄美市・介護事業所にマスク配布

朝山市長(左)からマスクを受け取る奄美佳南園の村田園長

「高齢者守るため役立てて」
市内135施設に計2万8800枚

 奄美市は13日、市内の介護サービス事業所49団体135施設へのマスク配布を始めた。市の新型コロナウイルス感染症緊急対策事業の一環で、約1500人の介護事業従事者1人当たり、20枚を目安に配布する。市役所と住用、笠利両総合支所の担当課で受け付けている。

 配布開始初日の同日、市役所を訪れた同市名瀬平田町の特別養護老人ホーム「奄美佳南園」の村田勇樹園長に、朝山毅市長がマスク2150枚を手渡した。朝山市長は「介護の現場でもマスク不足の状況が続いている。高齢者の健康を守るために役立てもらいたい」と話した。

 村田園長によると、同園では現在、入所者70人とショートステイ利用者10人の介護のほか、訪問看護や通所サービスなどを職員約120人で行っている。

 新型コロナウイルスの感染拡大前は、毎月約2000枚のマスクを使用していたが、現在は、マスク不足から手作り布マスクを使用したり、使い捨てマスクを洗って再利用するなどの対応を余儀なくされているという。

 マスクを受け取った村田園長は「マスクの提供は大変ありがたい。職員も安心して介護業務に向き合うことができる」と感謝。マスクは職員らのほか、入所者の通院時などに利用することにしている。

 市は緊急対策事業として、マスク約15万枚などの調達費2300万円を予算計上。介護事業所への配布分として2万8800枚を用意した。