徳之島町青少年町民会議

平日の深夜に及ぶ小学校入学祝の〝弊害〟を指摘、「土曜開催」への移行案も(青少年育成町民会議)=18日、徳之島町

入学祝「土曜日開催を」
子どもへの影響懸念

 【徳之島】2020年度第1回徳之島町青少年育成町民会議(高岡秀規会長)が18日夜、町生涯学習センターであり、新委員ら委嘱状交付や事業計画・予算案協議など総会に続き全体会。各団体・組織の活動や課題報告では、小学校の入学祝いに関し、「平日でも夜遅くまで祝っており、子どもは疲れて登校してくる」弊害をあらためて提起。時間設定も含め「土曜開催」への移行など、島内3町が足並みをそろえた取り組み方策が求められた。

 将来に夢と希望を持ち、著しい社会へ対応しうる個性や能力を培い、郷土を愛する心を持って心身ともに健やかな成長―を目指し活動する家庭、地域、学校、関係機関・団体の代表委員ら約60人が出席。総会では19年度活動・決算報告および20年度活動計画・予算案を承認。20年度の青少年健全育成取り組みでは「早寝早起き朝ごはん」「ボランティア清掃活動等への参加」「スマホ等の適切な使用」について具体的に説明、理解を深め合った。

 全体会では、島内の青少年の非行や被害、子ども会の地域活動、地域の青少年育成の課題で現状、児童生徒の校外生活指導状況、青少年育成活動調査結果、同結果に基づく提案事項―など報告を基に質疑を交わした。

 各家庭への祝い客らの訪問行脚が深夜に及び、子どもたちの睡眠不足など影響が懸念されている現状は社会教育委員が報告。同懸念について席上、家庭教育支援員の代表が「約4年前から土曜開催ができないか取り組みをしてきた。お祝いは個人的なことで『中止を』とは言えず、不特定多数の人からお祝いされる風習は良いこととは感じているが、夜遅くなるのが問題。土曜日に実施したらどうか」と提起した。

 新型コロナウイルス対策によって新生活様式への移行が迫られる今年、土曜開催を模索した地区の関係者は「他地区ともに足並みをそろえる必要がある。子どもには早寝・早起き・朝ごはんを言いながら、(入学祝いが)本当に子どもたちのためになっているか」。小学校長も「(新入学児らの)最初の1週間は生活のリズムに乗って動かなければ、後に引っ張ってしまう。改善が望ましい」。コロナ自粛もあり、親族だけの夕食会で祝った関係者からは「本人も非常に喜んでいた」との紹介も。同町民会議として3町が足並みをそろえた「土曜実施」打診も検討していく。

 課題報告ではほか、小中高生の「ゲーム依存やLINEなどSNSトラブルは深刻な課題。学校単位のみの学習会や啓発では不十分で、町や各種団体の取り組みも求められる」など提案もあった。