「徳之島農業と地域のリーダーに」

熱い期待のエールに、力強く抱負を述べる徳之島地区の新規就農者たち=2日、伊仙町中央公民館

新規就農者励ましの会 対象者は20~30代10人

 【徳之島】2020年度徳之島地区新規就農者励ましの会(徳之島3町担い手育成総合支援協議会など主催)が2日、3町の10人を対象に伊仙町中央公民館ホールであった。「徳之島農業と地域のリーダーを目指して」など熱いエールに、若い後継者たちは、規模拡大を図り「時代のニーズに沿った農家に」など力強く抱負を述べた。

 今年の対象者10人(徳之島町・天城町各4人、伊仙町2人)は、県立農業大学校出身(3人)や他業種からの新規参入など全員が20、30代。経営品目別(複合含む)では、生産牛が8人を占め、サトウキビ、果樹、バレイショ、カボチャ、コーヒーが各1人となっている。

 励まの会には先輩の指導農業士や農業青年クラブ員、県や3町行政、関係団体代表など32人が参加。瀬戸口寛・県大島支庁徳之島事務所長は「新型コロナウイルス感染症の影響による子牛価格低迷、花きの需要減少など、徳之島農業にも多大な影響を及ぼし厳しい中での船出。県でも様々な支援を行うが、若い力と新しい発想でたくましく育っていく徳之島農業と地域のリーダーに」と期待。出席の3町長を代表して大久保町明伊仙町長も「きょうを忘れず、この豊かな大地を生かした農業の発展に」と励ました。

 対象者たちは自己紹介を交えながら、「繁殖牛の畜産経営では今後、年に1、2頭ずつ増頭して大規模農家に」や「地域の多くの先輩方の意見取り入れ、自分の考えも生かしながら時代のニーズに沿った農家に」、「将来自分の子どもたちが帰ってきて、農業で安心して生活ができる基盤を作りたい」、唯一の女性は「男性に負けないように頑張りたい」などとそれぞれ抱負を紹介した。

 記念品として県農業改良普及研究会発行の「農業かごしま」(隔月年6回発行
)1年分を全員に贈呈。県徳之島事務所農業普及課による新規就農者への支援制度や、農業青年クラブの紹介などもあった。