村の自然、詳しく理解

生徒たちは野生生物保護センター職員のガイドを受け、様々な痕跡からも地域の生き物や植物を学んだ

保護センター職員とフィールドワーク
大和中3年生

 大和村の大和中学校(有村哲郎校長)3年生11人は15日、「郷土の自然・環境を学ぶフィールドワーク」を同村の奄美フォレストポリス周辺で行った。生徒たちは、環境省奄美野生生物保護センター職員にガイドを受けながらうっそうとした林道や森を歩いて、村に生息する生き物や植物、外来種などに詳しく理解を深めた。

 学習は、村内の自然環境を実際に観察し、さまざまな考えを深めようと実施。総合的な学習の時間を活用した。

 講師は、同センターの晝間さよこさん、松岡美範さん、池上温人さんの3人。晝間さんは「生き物の活動には必ず(食べ痕や移動の痕跡の)フィールドサインが残る。詳しく観察することで見えてくることもあるので、深く観察してみて」とアドバイスし、活動はスタートした。

 生徒たちは記録用紙を片手に森を歩き、道に咲く花や植物を見つけては、日付や時間、状態などを丁寧に記録した。林道では、アマミノクロウサギのフンを見つけ、大きさから大人のものであることを推測するなど、希少種の生態を考察。マテリヤの滝では国立公園を保護する意義、水辺の広場では外来種などの説明を受け、地域の自然や環境の新たな一面に見て触れた。

 3年・屋井姫誌さんは「クロウサギは考えていたより活動範囲が広いんだなと思った」と新たな発見に笑顔。同・前田和香さんは「たくさんの動物の痕跡にも生き物を感じることができてよかった」と喜んだ。