奄美大島 キビ夏植え推進出発式

夏植え推進へ「頑張ろう」三唱で気勢を上げる参加者ら

目標面積117㌶達成へ気勢
今期育成「総合的に順調」

 大島本島さとうきび生産対策本部(本部長・朝山毅奄美市長)の夏植え推進出発式が14日、奄美市笠利町の富国製糖敷地内であった。今期の夏植え目標面積は117㌶。「夏植えの適期植え付けで単収アップを図ろう!」をスローガンに掲げ、頑張ろう三唱で気勢を上げた。

 出発式は新型コロナウイルス感染症の影響に伴い関係者のみで実施。JAや行政の職員など関係者約50人が参加した。

 同本部兼奄美市さとうきび振興対策協議会会長の朝山市長はあいさつで「117㌶を確実に植え付けして増収につなげ、各機関が連携してサトウキビが価値の高い産業であることを再認識できるよう努めてほしい」と激励。龍郷町さとうきび振興会会長の竹田泰典町長は「19年度は生産量もやや回復し一昨年を上回る実績となった。夏植え推進は生産拡大・増産には欠かせない重要な取り組み。今期も関係機関一体となって取り組みたい」と決意を述べた。

 富国製糖の勢幸一事業所長は「今年は梅雨期間が長く雨量も十分あり、総合的に見ると今期は順調に生育していると言える」と経過を報告。「今後は台風が集中的に発生しないか憂慮しているが、生産量の確保にはまず収穫面積が一番。一同によると奮闘に期待したい」とエールを送った。

 同製糖によると、今期の収穫面積は前年比9㌶減の533㌶。茎長前年比では、夏植え21㌢増、春植え24・6㌢増、株出し15・9㌢増で、三作平均20・5㌢増。茎数前年比では、夏植え7・3本減、春植え18・8本減、株出し0・9本減、三作平均9・0本減となっている。

 勢事業所長は「茎数は不足しているが、茎長の伸びでカバーできる。ここまでは順調」とし、生産管理に向けては「晴天が続く、この夏場は肥料より水。しっかりスプリンクラーの活用を」と呼び掛けた。