奄美市名瀬戦没者合同慰霊祭

手を合わせ、犠牲者の冥福を祈り恒久平和を誓った参列者ら

終戦の日、平和の誓い新たに
犠牲者の冥福祈る

 終戦の日の15日、全国各地で戦没者慰霊祭や追悼式が行われた。奄美群島各地でも行政や集落主催による戦没者慰霊祭や追悼式が営まれ、終戦から75年を迎える中、参列者は先の大戦で犠牲となった人たちの冥福を祈り、恒久平和を誓った。

 奄美市名瀬戦没者合同慰霊祭は、同市名瀬英霊顕彰会や傷痍軍人会、同市でつくる実行委の主催で、市役所5階大会議室で営まれた。新型コロナウイルスの影響で、例年より少ない67人が参列、地元選出の国会議員や県議、朝山毅市長のほか自衛隊関係者や遺族らが花を手向け、戦後75年の節目の年に、平和を願いながら犠牲となった英霊に思いをはせ、平和への誓いを新たにした。

 金井顕三郎委員長は「戦争で亡くなられた方々の尊い犠牲によって、今日の平和で豊かな社会があることを忘れることなく、平和を堅持する知恵を後世に伝えていかなければ」と述べ、平和の尊さを訴えた。

 朝山市長は追悼のあいさつで、「悲惨な戦争を二度と起こさないために、平和の誓いを後世に伝えることが私たちの使命」と誓いを新たにした。

 式典では、参列者が献花、手を合わせて戦没者を追悼。正午にはサイレンが鳴り響く中、全員で1分間の黙とうを行い、哀悼の意を示した。

 また、式終了後、一部の参列者は同市名瀬のあかさき公園に設置された慰霊塔を訪れ、鎮魂の祈りをささげた。