コロナ禍・奄美のために出来ること=⑫=

奄美の自然と人たちが、コロナの抑止力になると期待
人生を満月にする旅へ。22日に初のオンラインライブを

 奄美への思いと、登場人物を紹介しながら次の人にバトンをつなぐ「奄美のためにできること。新型コロナウイルスと私は戦う!」の第12回。自身初となるオンラインライブを22日に行う、音楽家・長渕剛さんの後編をおくる。
      (東京支局・高田賢一)

 奄美の持つ、島特有の抑止力に希望と可能性を抱く。

 「期待しているのは、奄美の豊かな自然がウイルスを死滅させる、そんな状況になることです。闘うためには犠牲が伴う。『東京という国』がコロナに侵され駄目になっているなかで、それでもまだ防衛できている。山、川、海などの自然と食べ物、文化を含めた奄美の『人間力』は、とんでもない抑止力になりうるのだ、そう感じるのです。僕は日本人として、島の人たちの考え方や生き方を見詰めていると、あまり(コロナは)怖くはないのです。(コロナに)立ち向かう力を付けるというよりも、同じ恐怖を抱いた民族として、一緒に泣きたい。『つらいよな~。僕もみんなも生きる勇気を欲しい』とね。表現者は、その時、その時の時代の額縁の中にどう対峙していくのかが問われるのです」

 世界自然遺産登録への期待と、同じ鹿児島県人としての思い。

 「奄美大島自体が、日本の誇るべき島ですから、その特性をぜひとも維持していただきたい。世界遺産に登録されることでいろんな企業が入ってきて、美しい島で大暴れしてほしくない」

 コロナと闘う全ての人に向け、自身初のオンラインライブを22日に敢行する。非日常を体験して改めて、歌をどう認識しているのか。

 「うーん、難しいですね。そうですね、歌はまず人の心の中に生きなきゃいけないし、その人の心を生かされなきゃいけない。一方で、自分自身の腰を立たせるためにきちっと向かい合っていなければならない。農夫が田を耕すために、一歩踏みこもうとするようにね。だから覚悟もいる。真摯にやり続けることによって、他者の力になる。一言で表すなら『祈り』でしょう。最近、心が真ん丸のままに生きた人は一人もいないと思うようになりましてね。満月の欠けた所を埋めようと、苦しみもがき、涙して少しでも真ん丸にしてゆこうとするのが人間としての旅。そう確信しています。ですから、僕の旅もまだまだ続きます。その途上で、緑健児(新極真会)代表がつないでくれた大好きな奄美で、またコンサートをやりたいですね」

 「心の拳をあげたい。共にコロナを打ち破る」と臨むオンラインライブは、「ALLE JAPAN(エール・ジャパン)と銘打たれている。果たして、どんな言葉が時代の表現者から紡ぎ出されるのか。次回は、長渕さんと親交のある、宮畑豊さんが登場する。