「海をきれいに」17年

海上保安庁長官表彰を受けた円小児童たち

龍郷町円小、海岸清掃で海上保安庁長官表彰伝達式
漂着物1873㌔回収

 17年間に渡って地元の海岸の清掃美化活動に取り組んだとして、海上保安庁長官表彰を受けた円小学校(德永順美校長、児童9人)の伝達表彰式が12日、龍郷町の同校であった。回収したごみの累計は1873㌔。代表で表彰状を受け取った6年・圓山結礼さんは「これからも夏の海がきれいになるように(活動を)続けたい」と喜んだ。

 表彰は、国土交通省が主催し海事関係功労者を称えるもので毎年、海の日(7月23日)に発令。全国で97人・10団体が長官表彰を受け、同校が受賞した「海をきれいにする一般協力者」の表彰は4団体だった。

 活動は当時、町が進めていた環境教育の一環として2004年から始まった。「円ブルーシー」の活動名で年一回、奄美海上保安部と近くの円海岸でごみ拾いと合わせて漂着物調査も毎回実施。今年も6月13日に203㌔のごみを回収して分類するなど、海を守ることの大切さを身近に感じてきた。

 この日は江藤隆志部長ら奄美海保職員5人が同校を訪れ、児童代表に表彰状や盾などを手渡した。江藤部長は「世界中で海洋汚染が問題となっている中、素晴らしい取り組み。今後も円小学校の伝統として続けてほしい」と感謝の言葉。マスコットキャラクター「うみまる」もサプライズ登場して児童一人ひとりにキーホルダーなどの記念品を手渡した。

 毎日ごみを拾っているという圓山さんは「頑張ってきたからうれしい」と喜び「ごみを捨てる人がいなくなってほしい」。德永校長は「今後も課題として取り組み、きれいな海を守り続ける気持ちを育んでいきたい」と笑顔で話した。