地域住民と合同で避難訓練を行う児童生徒ら
地震・火事・津波想定
芦花部小中
奄美市の芦花部小中学校(今村敏照校長、児童生徒42人)は10日、芦花部集落(住民約20人)と合同で避難訓練を行った。大島地区消防組合の職員2人と集落消防団3人も参加。校内放送や集落内放送の指示に従いながら、本物の災害を想定して素早く避難した。
この日の避難訓練は、地震と火災は学校で、津波は地域と合同で実施。まず地震の発生を知らせる校内放送を受け、児童生徒らは机の下に隠れ身を守った。その後2階の家庭科室で火災発生、校庭へ避難する訓練を行った。津波の避難訓練では、避難勧告の集落内放送が流れると、地域住民と共に旧秋名道の高地を目指した。
芦花部集落の青壮年団長の貴島和博さん(58)は「合同の避難訓練は初めてだったので、できてよかった。次回は身の回り品などを持って避難できるように準備したい」と振り返った。
大島地区消防組合の池畑学さんは「火災の発生から校庭までの避難は3分40秒、津波の避難所までの避難は7~8分で、いずれも想定より早かった。特に中学生や小学生高学年の児童は低学年をしっかり引率できていた。今度は高齢者にも目を向けるよう協力を」と呼び掛けた。
横田夕奈さん(中3)は「本物の津波が来たら、消防組合の方から学んだことを思い出して行動したい。今日は低学年の手を引いたが、背負う方法もあると思った。地域の方への声掛けも積極的に行っていきたい」と話した。
この日は集落内在住の児童生徒は保護者が迎えに来て引き渡し、スクールバスで通学する児童生徒は各バス停で保護者に引き渡す訓練も実施された。