田検小校門前では、うーけんも応援に駆け付け、防犯グッズが手渡された
不審者対応訓練では、教職員が不審者に対処し児童らの避難から注意をそらした
2020年「全国地域安全運動」(11~20日)を前に瀬戸内・宇検防犯協会(会長・鎌田愛人瀬戸内町長)は10日、宇検村内各校で防犯キャンペーンを展開した。同村の田検小学校(前田和洋校長、50人)では、児童に防犯グッズを配布し、教職員とは不審者対応訓練で連携。参加者らは子どもたちの安全は地域ぐるみで守ろうと、協力して地域の防犯強化に取り組んだ。
防犯グッズは、自転車用ワイヤー錠に啓発チラシなど。配布は登校時の校門前で行われ、元山公知村長をはじめ、地域の防犯ボランティア団体や瀬戸内署員、村職員など約20人が参加し、同村PRキャラクターの「うーけん」も応援に駆け付けた。
参加者らは登校する児童に「おはようございます」と声を掛けてグッズを配布。同梱したチラシでは、犯罪に巻き込まれない合言葉『いかのおすし』や防犯ブザーの携帯などが啓発された。
一方の不審者対応訓練では、教職員と全児童が参加。不審者が刃物を持って学校に侵入したと想定し、同署員指導のもと対処法を実践した。
不審者役が校内に侵入すると、教職員らはすぐさま駆け寄り声を掛けるなど対応。不審者の行動を抑制している間には、別の教員が鉢合わせがないよう児童の避難を誘導。不審者が取り乱して刃物を突き出した際には、隙を突いて刺股で取り押さえるなど訓練した。
署員からは「危ないと思ったら警察が来るまで止めておくだけで十分」などアドバイス。この後児童らには、同署生活安全刑事課・倉山拓也巡査部長の防犯講話も行われた。
前田校長は「登下校の見守りやパトロールなど、児童らは普段から地域の多くの人に守っていただいている」とまずは地域の参加者らに感謝。「今後もこの環境を大事に地域との交流を深め、少しでも安心できる学校づくりに努めたい」と話した。