「保護司だより」創刊号を持つ関係者(左より、松田会長、梁瀬保護観察官、森田事務局長)
更生保護活動に理解を
北大島保護司会
北大島保護区保護司会(松田秀樹会長、会員64人)はこのほど、保護司だより「どぅくさ~まーじんま~」を創刊した。創刊号は会員保護司や自治体、学校、関係機関などに配布する。松田会長は「更生保護活動を理解するきっかけになれば」と話し、犯罪や非行防止に向けた活動のPRに意欲を見せている。
創刊号はA4版のカラー4ページで、関係者・団体に配布する600部を発行。田畑義弥鹿児島保護観察所長のほか、各自治体首長から創刊を祝したコメントを掲載している。発行は年2回を予定。
県内15保護区のうち、「保護司だより」創刊は北大島を含め5区という。
10日、同保護司会関係者が奄美新聞を訪れ、日頃から更生保護や犯罪、非行防止に地道に取り組んでいる保護司について知ってもらう広報誌創刊の意義を訴えた。タイトル(どぅくさ=奄美の方言)は周囲の温かい励ましで、立ち直りを支えていく気持ちを込めた。
奄美駐在官事務所の保護観察官として29代目となる梁瀬次郎さんは、高齢化が進み、保護司候補者の確保が容易でない現状に触れ、「ボランティアの支えだけでは難しくなっている。体制維持は地域にとって必要なため、今後も積極的にアピールしていきたい」と話した。
北大島保護区 奄美群島が日本に復帰した翌年の1954年11月、鹿児島保護観察所名瀬駐在官事務所が開設。大島地区保護司会として事務を開始した。出先に駐在員を配置したのは当時全国で初めて。その後、管轄は北大島(奄美大島、喜界島)と南大島(徳之島以南)に分かれ、いまに至る。