集水井に貯まった地下水を確認する子ども達=知名町=
「地元知る機会に」
地下ダム施設を見学
【沖永良部】和泊町の3小学校の6年生65人が20日、島内修学旅行で知名町の地下ダム施設を見学した。井戸(集水井)に貯まった豊富な地下水に驚いた児童らは、これからの島の農業と施設の大切さを学んだ。
修学旅行は、和泊小、国頭小、内城小が合同で実施。新型コロナウイルスの影響で当初の行先だった沖縄を島内に変更した。旅程は同日から3日間。
子ども達は、地下ダムで貯めた水が集まる集水井と、その水を知名町大山にある吐水槽まで汲み上げる揚水機場、水利施設を維持管理する中央管理所の3施設を見て回った。
集水井では、地下8㍍まで階段を降り、足元に貯まった地下水を確認。九州農政局沖永良部農業水利事業所の職員は「この水が島内の畑に送られる」「雨が増えれば(集水井の)水位も上がる」などと説明した。
和泊小6年の松瀬真甫さん(11)は「知らないことがいっぱいあったし、私たちの生活のために多くの人が頑張っていることが分かった」と話した。
団長を務める国頭小学校の脇田幸治校長(60)は「島外への修学旅行が実施できなかったのは残念だが、地元を知る良い機会になる」と語った。
同日は、航空自衛隊沖永良部島分屯基地と九州電力新知名発電所も見学。2日目以降は、マリンスポーツ体験やキクラゲ栽培所の見学、地元劇団による演劇の鑑賞などを計画している。