奄美パークわらべシマ唄大会

「今の風雲節」を披露し、中学生の部2年ぶり優勝に輝いた時岡優里菜さん(名瀬中3年)

中学の部、時岡さん(名瀬)2度目の栄冠
小学高学年・奥さん(朝日)、低学年・原さん(同)
60人が3部門で競う

 「第14回奄美パークわらべシマ唄大会」が3日、奄美市笠利町の県奄美パーク屋内イベント広場であり、小中学生60人が3部門で自慢ののどを競った。中学生の部は、伸びやかな唄声で「今の風雲節」を唄った時岡優里菜さん(名瀬中3年)が2年ぶり2度目の栄冠。小学生高学年の部は、「野茶坊節」の奥野乃佳さん(朝日小5年)、同低学年の部は、「朝花節」の原美波さん(朝日小1年)がそれぞれ優勝に輝いた。

 大会は、シマ唄を通して固有の伝統文化へ理解を深め、広く後世に伝える機会にしようと毎年こどもの日に開催。今年は新型コロナウイルスの影響に伴い、半年遅れでの開催となった。

 大会には小学生低学年の部に15人、同高学年の部に28人、中学生の部に11人が出場。会場には600人超が訪れ、ひいきの唄者が舞台に立つと大きな歓声を上げ、手拍子など打ちながら声援を送った。

 大会を終え宮崎緑館長は「毎年レベルも上がり、これがある限り奄美の文化は大丈夫。大変素晴らしかった」と講評。藤山哲郎審査委員長は「小学1年生の子が優勝したり5歳の子が囃子=はやし=をしたりと、将来が楽しみになる大会だった。来年もさらなる向上を期待したい」と出場者を称えた。

 小学1年生からシマ唄を始めたという時岡さんは、ずっと唄いたかったという「今の風雲節」を選曲し2度目の同部門優勝。「出だしは緊張したが中盤からはいつもどおり力を発揮できた。これからも先生に教わりながら練習を重ね、民謡大賞で賞状がもらえるような唄者になるよう頑張りたい」と喜んだ。

 2位以下の入賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽小学生低学年の部 ②新城琉花(奄美小3年)「ヨイスラ節」③東原光虹(古仁屋小1年)「国直よね姉節」▽同高学年の部 ②藤原梨月香(名柄小6年)「嘉徳なべ加那節」③鈴木明(宇宿小6年)「雨ぐるみ節」▽中学生の部 ②朝岡歩紀花(赤木名中2年)「嘉徳なべ加那節」③萩原かほ(芦花部中3年)「請けくま慢女節」