島内感染確認受け共同メッセージ

島内での感染確認を受け、感染防止対策など今後の対応を協議した奄美大島5市町村長ら

奄美大島5市町村 「正確な情報で、冷静な行動を」
来島自粛は求めず

 龍郷町で新型コロナウイルスの感染者が発生したことを受け、奄美大島5市町村長は6日、奄美市役所で今後の対応などを協議する対策会議を開いた。5市町村長は、住民に対し3密(密集、密接、密閉)対策の徹底を、事業者にはクラスター(感染者集団)の防止など感染対策を行うよう求めたうえで、「県や市町村が公表する正しい情報を基に冷静に行動」を呼び掛ける共同メッセージを発信した。また、国の方針や経済への影響なども勘案し、来島自粛や島外への移動自粛などは求めないことも確認した。

 共同メッセージでは、島民に感染防止対策の徹底を呼び掛けるとともに、来島者に対し体調管理やマスク着用などの感染対策の徹底を求めている。また、感染者の早期回復を願うとともに、感染者に対する差別や偏見、風評被害につながる行動を慎むよう呼び掛けている。

 5市町村は、島内での感染が確認された5日、警戒レベルを「3」から「4」に引き上げたが、レベル4で示された行動目安の「不要不急な外出の自粛」については、各市町村に対応をゆだねる方針を確認した。龍郷町が住民に不要不急の外出自粛を求めた一方、4市町村は感染防止対策の徹底にとどめることにしている。また、警戒レベルの行動目安について、現状の感染対策などを勘案したうえで、より分かりやすい内容に見直す方針を示した。

 公共施設などの対応についても、各市町村の判断にゆだねる方針で、龍郷町を除く4市町村は、閉鎖措置などは行わない方針という。

 朝山毅奄美市長は「生活圏域を同じくする5市町村として緊張感を持ちつつ連携を図っていく必要がある。島民の不安を払拭するためにも、正確な情報を公表し、しっかりと対策を進めていきたい」などと述べた。