「世美展」を開催

 
狛江市制50周年に合わせ、個展も
徳之島出身の義山正夫さん

 【東京】徳之島出身で狛江(こまえ)市在住の芸術家・義山正夫(雅号・奄宮東世=あまみやとうせい)さんが主催する「第6回世美展」が、このほど開催された。コロナ禍の折にも、例年並みの参加者が集い、多くの人たちが作品に足を止めていた。義山さんは、狛江市政50周年に合わせ11月に個展を予定している。

 義山さんが立ち上げた「世美展」が、コロナ禍という初めての環境の中で10月2日から同6日まで開催された。コロナ禍だけに葛藤があったものの「こんな時に、絵に救われたのは自分だけではないはず」と募集をかけたところ、25人もの参加者があり48点が会場となった、泉の森会館2階のギャラリーを飾った。検温と手指のアルコール消毒など、来場者に対してできる限りの対策をした結果、例年とほとんど変わらない人たちが作品に見入っていた。埼玉県からや、松原敏雄狛江市長も訪れたという。

 徳之島出身の義山さんは、狛江市に移り住んで50年以上になる。アニメの仕事も後継者に任せ、絵画の世界へ入った。多摩川の豊かな自然に触れ合いながら創作活動を続けるなかで、今回も多摩川を素直に表現したものや、抽象化したものを出品した。「さまざまな催しが中止になった中で、やった意義は十分ありましたね」と10月の「世美展」を振り返る義山さんは、新たな挑戦をすることに。

 10月8日に80歳となったことで「80歳の挑戦」として「未来の狛江へおくる想い」と題した「奄宮東世個展」を同ギャラリーで11月26日から12月1日まで行う。時間は午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。電話03・5497・5444。個展には「狛江市制50周年」とのタイトルも付いている。「徳之島の豊かな自然で育った私が、同じように豊かな多摩川に抱かれる狛江をどのように描いたのか。それ堪能してほしいですね」。奄宮画伯は、満面の笑顔と鮮やかな色彩が広がるカンバスで来場者を迎える。