徳之島町での航空防除開始

航空防除に当たっているヘリコプター(1日午前、徳之島空港)

山間部中心に3万枚の散布計画
ミカンコミバエ 合計147匹の誘殺確認

 県経営技術課は1日、果樹・果菜類の害虫ミカンコミバエの発生調査結果(11月25~30日)を発表した。トラップ調査では、11月30日に実施した県下全域の侵入警戒調査で新たな市町村での誘殺はなく、25日以降、これまでの誘殺確認地区では、十島村(中之島)で2匹の誘殺を確認、30日現在、県内20市町村で合計147匹の誘殺が確認された。1日には徳之島町での航空防除がスタートした。

 11月24日と26日に1匹ずつ誘殺が確認された十島村では初動対応を強化。24日から26日に寄生果確認地点周辺の寄主果実を除去するとともに、ベイト剤を散布。29日には山間部を中心に、有人ヘリで誘殺板(テックス板)5千枚を散布した。

 航空防除は徳之島町でも実施されている。1日から有人ヘリによる山間部を中心にした誘殺板の散布が始まった。天候に左右されるが、1週間~10日間程度の日程で計3万枚を計画。同課によると、初日は天候の関係で午前中のみの航空防除となり、3千枚を散布したという。徳之島での航空防除は2016年5月以来。

 11月19日に採取した寄主果実を、24日に切開したところ、ミカンコミバエの幼虫が再び確認された南大隅町では、25、26日に誘殺確認地点を中心に寄主果実を除去するとともに、誘殺板を増設。さらに27日には、寄生果確認地点を中心にベイト剤散布が行われた。

 なお、奄美市笠利町(佐仁)では、8月3日の誘殺以降、新たな誘殺が確認されなかったことから、初動対応の調査を終了。今後は、県が侵入警戒調査を継続して実施していく。