宇検村・保護者会主催「新成人のつどい」

宇検村の新成人の保護者らが主催したつどいで、幼少期と同じポーズを見せる新成人15人(3日、宇検村生涯学習センター「元気の出る館」、提供写真)

15人の門出祝福
動画楽しみ、思い出浸る

 奄美大島では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年度の成人式が各地で中止となった。15人の新成人がいる宇検村も中止を決めたが、新成人の親らで構成する保護者会(壽山新太郎会長)は3日、記念撮影などを目的に簡易的なつどいを開いた。宇検村連合青年団(隈元裕平団長)は、毎年制作している新成人の生い立ち動画と併せて余興動画を提供。元山公知村長ら役員もメッセージで門出を祝った。

 宇検村は当初1月4日に成人式の開催を予定していたものの、島内の感染拡大を受けやむなく中止を発表(12月半ば)。一方、保護者会のメンバーらは10月末の段階で、成人式中止を踏まえた上で、同会主催で簡易的に行うことができるか否かを協議していた。実際に中止の発表を受けた数日後、2回目の話し合いを実施。感染防止対策を万全にして、つどいを実行することを決めたという。

 当日は新成人誰ひとり欠けることなく出席。元山村長は、村のマスコットキャラクター「うーけん」と画面越しに登場し、「大人の仲間入り。一段と気を引き締めて」と激励するなど、温かいメッセージで祝福した。生い立ちのスライド写真を編集した動画には、新成人が小学生の頃の集合写真が登場。会場は大いに盛り上がり、当時と同じポーズで記念撮影を行った。また、成人式に出席予定だった小中学校時代の恩師3人からのメッセージもあった。

 新成人の辰島千子=ちこ=さん(20)は、4月から保育士として働くという。つどいに参加した感想を「保護者会や地域の方々が自分たちのために動いてくれて、『愛されている』と実感した」と笑顔で話し、「これからは社会人としての自覚を持って過ごしたい」と気持ちを新たにしていた。