椎の木の原木に種駒を打っていく児童ら
山からの恵み「収穫楽しみ」
大和村・今里小
大和村の今里小学校(中村利之校長、7人)で9日、シイタケの種駒打ち体験があり、児童と保護者ら約10人が参加した。駒打ちしたシイタケの原木は同校の校舎裏で栽培、今年11月頃から生え始めるといい、児童らは「早くシイタケとりをしたい」と、収穫を楽しみにしていた。
森林など自然の恵みの理解を目的とした県の「森林環境教育推進事業」の一環。児童らは同村で40年以上シイタケ栽培を続けている森穂積さん(65)から、種駒は18~20㌢ほどの等間隔で植え付けることや、種駒を植えた原木は1日中直射日光の当たらない日陰に置いておくと1年ほどで、シイタケが生え始めることなどをについて説明を受けた。
この日使われたシイタケの菌種は、島内で多く栽培されている290(ニクマル)という品種で、森さんによるとカサが肉厚なのが特徴という。
児童らは、用意された原木30本に、電動ドリルで1本につき30か所ほどの穴を開け、シイタケ菌の詰まった種駒を一つ一つ金づちを使って打ち付けていった。
5年生の岡本暢海(よおり)くん(11)は「駒を打つ時にコンという音がして穴に入っていくのが楽しかった。シイタケは焼いてしょうゆをつけて食べるのが大好きなので、収穫が楽しみ」と話し、2年生の福本秀太くん(8)は「ドリルで穴を開けるのが面白かった。自分で育てたシイタケを食べてみたい」と話した。
指導に当たった森さんは「山からの恵みが詰まったシイタケを栽培することで、奄美の自然の豊かさを感じてもらえたらうれしい」と話していた。