徳之島固有種ひっそりと開花

徳之島固有種ひっそりと開花

ひっそりと独特の花を開き始めた徳之島固有種「オオアマミテンナンショウ」=21日、徳之島・天城町内

オオアマミテンナンショウ

  〇…徳之島固有種で環境省の絶滅危惧植物に分類されている希少種「オオアマミテンナンショウ」(サトイモ科)が、同島西部の天城町内で、その独特な形をした花をひそかに広げ、自己アピールを始めている。

 〇…オオアマミテンナンショウは、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧IA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い)に分類。高さは約20㌢~30㌢。1~2月にかけて仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる筒状の花を咲かせる。

 〇…同じく同島固有種の「トクノシマテンナンショウ」は島の高山部に分布するのに対し、アマミテンナンショウは中山間部の琉球石灰岩土壌に根を張るのが特徴。島南西部の限定的ポイントのみで確認されていたが3年前、天城町内でも偶然確認されたばかり。

 〇…一方では、自然保護団体のNPO法人徳之島虹の会など関係者によると、盗掘・盗採圧力に加え、認知されないまま環境整備の刈り払いや除草剤の散布などによる絶滅危惧の加速も懸念されている。