有限会社フォーワークス TEAM EIKO代表 保岡瑛子さんに聞く

 保岡瑛子(やすおか・えいこ)2月7日、東京都大田区田園調布生まれ。「QVCジャパン」「JCOM」などのテレビショッピングのキャスティング、イベント企画運営。企業コンサルタントなど幅広く活躍。東京・横浜を拠点とした日本法人は24期目を迎えた。

優しくされて泣くよりも、厳しくされて強くなれ、死ぬこと以外はかすり傷
夢を見るなら最後まで

遠い奄美へ思いをはせ、さまざまな活動をする人たちがいる。そんな中でとりわけ印象的なのが、イベントプロデューサーの保岡瑛子さんだ。自らの病気や詐欺などを乗り越えた彼女は「リトリート」と称し、毎回人以上を奄美へといざない豊かな自然の中で交流を図っている。一方で四半世紀にわたって、事業家としても奮闘している保岡さんに迫った。(東京支局・高田賢一)

保岡瑛子さんが取り組んでいる、隠れ家という意味の「リトリート」は、「何もしないことをしに行く」がテーマ。「Team EIKO」を主宰し、2016年から通算5回奄美大島各地を訪れている。30人で瀬戸内町のHOTEL THE SCENEを4泊5日借り上げての開催。「初日のパーティーと最終日以外は自由」の参加者は、豊かな自然の下、自身を見詰め直す時間を満喫している。保岡さんは「奄美大島にしかないマベパールや藍染、泥染、鶏飯、シマ唄などを知ってもらえる絶好の機会」と考えている。一行は、そのたびに飲食や土産などで奄美に経済効果をもたらし、大きな注目を浴びたという。そんなチームを率いる彼女のパワーの源は、奄美そのものだった。東京生まれ、上場企業の秘書として活躍、やがて渡米。国内外の人を招いて6000人規模のイベントをニューヨークで成功に導いた。

その後、テレビショッピングなどで活躍した。20代で詐欺や病魔に侵された時も「曽祖父が東京に進出してくれた苦労や、先祖のDNAの強さなどを信じ、優しくされて泣くよりも、厳しくされて強くなれ、死ぬこと以外は、かすり傷」と言い聞かせ、活動のばねにしてきた。転機となったのは2000年のことだった。「墓参りのため降り立った奄美空港は、まだ昭和の香りを漂わせていました。そこで出会った著名なユタ(霊媒師)の方々から『かなり強い霊能力』と言われたのです。まさに神の引き合わせともいえる体験でした。東京・世田谷の祖父の屋敷でよく出された、油ぞーめんを思い出しましたね」。モットーは「夢を見るなら最後まで」。奄美大島で参加者に夢を見させるリトリートは、コロナ禍を乗り越え、この4月に予定されている。

コロナ禍でも万全な対応 寄せられる期待のコメント

保岡さんは2年前からオンラインを導入「月に数回行っているスタッフや、顧客へのメンタルマネージメントに対応しております」。今では当たり前となったフレーズ「ウイズコロナ」を実践しているのだ。

「昨年4月から秋に延期された『リトリート』は、その後ZOOMでの『奄美大島三味線ナイト』としてタナカアツシさんをゲストに、奄美大島HOTEL THE SCENEをつないで開催しました。コロナ禍で中止したものはありませんが、やはり奄美へ飛んで皆さんと直接交流してさらに経済にも貢献できることが理想ですね」と語る。「そのための準備は着々と進めていますよ。中身は内緒ですが、驚く内容ですよ。楽しみにしてください」そう夢の続きを笑顔で示した。