紬グランプリに夢おりの郷 翔けあまみは美紀大島

グランプリ最優秀作品に選ばれた夢おりの郷の作品


翔けあまみ最優秀賞に選ばれた美紀大島の作品

「斬新な柄が増えた」 仮仕立て展示希望の声も

 本場奄美大島紬協同組合主催の「2021本場奄美大島紬グランプリ」と第32回翔けあまみ(本場奄美大島紬原図展・製品化コンテスト)の審査会が10日、奄美市名瀬浦上町の奄美市産業支援センターで行われた。紬グランプリの最優秀作品賞(県知事賞)には得点が拮抗する中、「夢おりの郷」の作品が、翔けあまみ最優秀賞(同)には美紀大島の作品がそれぞれ選ばれた。各作品は13日から14日まで、同センター内で一般公開される。

 大島紬グランプリは本場奄美大島紬の活性化を図るため、紬の品質向上と多様化する消費者ニーズに合った製品づくりを推進することなどを目的に毎年開催。今回は▽9マルキ以上9点▽7マルキ33点▽5マルキ・13算12点▽男物9点▽復元10点▽特殊・新製品・絵羽13点│の6部門に86点が出品された。また、原図コンテストの入賞図案を製品化した作品を審査する翔けあまみには6点の出品があった。

 審査は大島紬の小売りや流通関係者と行政、地元新聞社などの代表、今回から「女性審査員が少ない」との昨年の反省を踏まえ、大島紬を愛好する会のプレミアムアンバサダーを務める星君枝さんら審査員19人が斬新性や市場性、色彩、デザインなどを基準に選考。県知事賞のほか、翔けあまみ優秀賞2点も選ばれた。

 今回の出品作品について同組合の牧雅彦理事長は「斬新な柄が増えた。売れるものがなにか考えた作品が多い。泥ではなく白や色大島に入賞作品が多かったことでうなづける」と講評、初参加の星さんは「審査会に参加させていただいて光栄です。すごい技術と新作をいち早く見られてありがたい」と話した。意見交換会では「作品の仮仕立て展示希望」の声も。

 出展作品は13日午前10時から午後5時まで、14日は午後4時まで同センターで一般公開される。表彰式は17日午後3時から同センターで行われる。

 県知事賞以外の優秀作品は次の通り。

 【本場奄美大島紬グランプリ】▽奄美市長賞(9マルキ以上)興紬商店▽龍郷町長賞(7マルキ)たけがわ織物▽伝統的工芸品産業振興協会賞(5マルキ・13算)興紬商店▽奄美大島商工会議所会頭賞(男物)同▽奄美群島産業振興基金協会理事長賞(復元)牧絹織物▽本場奄美大島紬協同組合理事長賞(特殊・新商品・絵羽)興紬商店

 【翔けあまみ】▽奄美市長賞 夢おりの郷▽奄美群島地域産業振興基金協会理事長賞 田畑絹織物