奄美市では1月18日に新型コロナウイルスの感染者が確認されて以降、約1カ月半、新たな感染は確認されていない。市は2月7日に県の感染拡大警報及び飲食店に対する営業短縮要請が終了したことを受け、同8日に島内の警戒レベルを「4」(島内で感染者確認)から「3」(感染者無し・感染リスク高い)に引き下げたが、市健康増進課は「都心を中心に依然として新規感染者が確認されている。新年度を控え、人の移動も増える時期だけに、今後も感染防止対策を徹底してもらいたい」と警戒を呼び掛けている。
同市では1月の1か月間で、計19人の感染が確認された。飲食店従業員らの感染が判明したこともあり、一気に緊張が高まった。朝山毅市長は同月18日に緊急メッセージ動画を配信、市民らに感染対策の徹底を呼び掛けたが、その後、心配されたクラスター(感染者集団)の発生はなく、同日を最後に、新たな感染者も報告されていない。
現在、警戒レベルは感染リスクが高い状態を示す「3」となっていることについて、市健康増進課は「東京など都市部では依然として感染者の報告が続いており油断できない。感染者数も下げ止まりの状況にある」などと指摘。「新年度を控え、3月以降、人の移動も増加する。市民には、引き続き感染対策の徹底をお願いしたい」などとし、マスクの着用や手洗いうがいの励行と三密(密集、密接、密閉)を避けるよう求めている。
また、感染対策の決め手として期待されているワクチン接種について、同課の徳永明子課長は「まだ、島内で必要な量の確保や納入時期など不確定な要素も多い」と、一般市民らの接種開始時期が見通せない状況を説明した上で、「当面は、これまで同様の感染対策の徹底に力を入れることが大切。気を緩めることなく、一人ひとりが危機意識を持って行動してほしい」と話した。