全14集落に臨時助成金

コロナ禍の全14集落に「集落支援事業助成金」を臨時支給=19日、天城町

天城町、コロナ禍支援

【徳之島】「集落の自治活動は町の原点」―。天城町は2020年度新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業の一環で19日、コロナ禍で各種行事・イベントの自粛を余儀なくされ、自治活動費の捻出に困窮している町内の全14集落に「集落支援事業助成金」を支給した。

町によると、各集落では「3密」が避けられない各種行事や祭りなどイベントの中止を余儀なくされるなど集落活動が停滞。行事中止により、集落運営の貴重な財源となってきた寄付金などが確保できなくなり、特に集落内の防犯灯・街灯の維持費(主に電気代)に困窮しているという。

昨年11月に町区長連絡協議会(柚木茂会長)が町に支援の要望書を提出。町議会側も12月定例会の一般質問で集落支援を提言。それに対し町側は、各集落の寄付金など減収率の合算額に人口規模を加えた10万~35万円の範囲で助成する予算356万円を追加補正していた。

町役場であった同助成金授与式には町区長連絡協の区長らが出席。森田弘光町長は「集落活動が活発であることはその町が元気であることの基本。少しでも手助けをしたい」。武田正光町議会議長も「人間のつながりの大切さを思い知らされた。気を緩めずに集落をまとめて欲しい」と期待。

各区長一人ひとりに助成金を授与。区長連絡協の柚木会長(66)=天城集落区長=が代表で「自治会活動は(住民各戸の)区費と寄付金で成り立っている。天城集落では第3日曜日、公民館の周りにツツジを植えることにしており、そのお茶代にも考えており、大事に使わせていただきます」とお礼を述べた。