徳之島在住の〝集大成〟に赤土流出防止啓発エコバッグをデザインした竹添さん(左)=22日、徳之島町亀津
【徳之島】徳之島地域土砂流出防止対策連絡協議会(会長・瀬戸口寛県大島支庁徳之島事務所長)は、伊仙町に5年間在住し、島内の広告・商品パッケージなど制作にも協力したイラストレーター竹添星児さん(39)がデザインしたエコバッグを作成。島の自然・風物を描いたマークを使った普及啓発物品の第一弾として、その効果に期待をしている。
同協議会事務局(同県事務所)は伊仙町阿権に在住し、県内外を対象に精力的に制作活動を続けてきた竹添さんの話題性にも焦点を当てて制作を依頼。物品については、昨年7月からレジ袋が有料化され、環境保全のためエコバッグの利用が推奨されている目的の共通性から第一弾に採用した。
イラストは、生物多様性に富んだ世界自然遺産候補の島のアマミノクロウサギやハブ、ガジュマル、闘牛など陸の自然・風物をはじめ、赤土流出の影響が指摘されている海に暮すウミガメやクジラなどで構成。赤土流出防止も英語でソフトにアピールするなど、日常的に使いやすいPOPなデザインとなっている。
生地が白と黒のエコバッグ150枚ずつ計300枚を作成。同協議会を構成する県や徳之島3町、建設業協会、漁協、観光連盟などに配布してPR。同イラスト・マークは今後、啓発関連の看板やTシャツなどにも活用していく方針だ。
竹添さんは「徳之島に来て5年、今春島を離れるが、『集大成のようなものを』とお声掛けをいただき、海と陸地を含め、赤土流出防止をテーマに描けたらと思った。強制的な言葉ではなくて、世界的に謳われている英語のメッセージで和らげた。デザインが長く愛され、活動を後押しできればと思う」と話した。