「ダーナ」の季節

青果店の店頭に並び始めた「ダーナ」=10日

奄美市名瀬 青果店に並び始める

 〇…奄美市名瀬の青果店には、3月末から奄美の春の食材として知られる旬の「ダーナ」が店頭に並び始めた。ホテイチク(布袋竹)のタケノコ。コサンダケとも呼ばれている。本土産のモウソウチク(孟宗竹)のタケノコより細く、柔らかい。あくがなく、スライスしてみそ汁や煮物、炊き込みご飯の具材にしたり、ゆでて食べたり、焼いて食べる人もいるらしい。

 〇…10日、名瀬の数店の青果店(八百屋)を巡ると、長さ40~50㌢前後の「ダーナ」が店頭で売られていた。数人の青果店主の話によると、例年同様に3月末から名瀬中央青果に入荷が始まり、徳之島産、龍郷町産、瀬戸内町産の「ダーナ」が入荷した。

 〇…井根町にある「中原商店」では、ゆがいてビニールパック詰めした「ダーナ」も売られていた。中原一成代表(69)は「ダーナは、そのままにしていたら3日で駄目になる。日持ちさせるためにゆがいてパック詰めにして販売している。電話での問い合わせがあり、瀬戸内町古仁屋からの注文もあった」「例年同様なら4月下旬ごろがピーク。入荷量が増えれば手ごろな価格になる」と話し、「ダーナが入荷し始めると季節感を感じる。シマの食材を味わってほしい」(中原代表)。