「ハブのいるくらし」YouTubeで公開

動画「ハブのいるくらし」1シーン

 
原ハブ屋作成、話題に
「怖いけれど正しい知識を身につけて」

 

 奄美市名瀬と笠利町に店舗を構える原ハブ屋(原武広代表取締役)が作成した動画が話題を呼んでいる。「ハブのいるくらし」と題した動画が、動画サイトYouTubeで公開されたのは今年2月11日。4月12日現在同動画の総再生回数は8万4000回を超える。各新聞やメディアでも取り上げられ、島内外の人々へハブに対する正しい理解の輪が広がっている。

 原ハブ屋は1948年開業。親子3代にわたりハブを使ったアクセサリーや小物の製造・販売を行うとともに、ハブへの正しい理解を広げるために「ハブと愛まショー」などのショーを開催している。

 動画は、原代表が「うがみんしょうら」とあいさつをするシーンから始まる。その後ハブの生態、毒、かまれた場合の対処法、普段からできることなどについてドラマを交えながら解説している。

 動画によると、ハブの目と鼻の間にはピット器官と呼ばれる熱感知センサーがあり、ハブはこのセンサーを使いネズミなどの獲物を捕らえる。ハブの毒は出血毒。体内の血液と混ざると内出血を起こし激しい痛みとともに腫れ上がり、適切な処置が施されなければ命を脅かす危険もある。

 ハブに咬まれた場合は安静にし、すぐに救急車を呼ぶ。待っている間に毒を吸出し、傷口から心臓に近いところをタオルなどでしばる。

 同動画では、ハブに咬まれないために最も大切なことはハブがいるかもしれないという心構えを持つことと話しており、「普段からハブのすみかになる物陰をなくし、ハブの餌になるネズミを駆除することでハブがすみにくい環境を作りましょう」と呼び掛けている。

 原さんは「ハブは奄美大島の自然を守る守り神のような存在。怖いけれど、正しい知識を持ってほしい」と話し、「4月からハブの活動期に入るので、動画を見て対処法を身につけ対策をしてもらえたら」と呼び掛けた。

 原さんによると、動画を作成する際、子どもにも理解できる分かりやすい言葉を使うよう心掛けたという。また、同動画は原ハブ屋笠利本店でも上映しているので、「実際のハブや資料を見ながらハブに対する理解を深めてもらえたら」としている。